《MLMによって何が成し遂げられるか》
MLMとは一体なんのことを指すのだろうかと考えるかもしれません。名前は聞いたことがあっても、実体についてはあまり知られていません。フォルスクラブに入っている人であってもわからないこともあります。MLMとはわかりやすく言うと宇宙圏内での実験室です。多目的実験モジュール(Multipurpose Laboratory Module)とも言い、宇宙船で様々な実験を行います。多目的ということもあり、実験室以外にも休憩室や荷物置き場なども併設されていることもあります。どんな仕事を行うのかはそれぞれのMLMによって違います。フォルスクラブではいろいろなことを学ぶことができますが、現在のところ宇宙飛行士の訓練は行っていません。小さな男の子がよく、大きくなったら宇宙飛行士になりたいと言います。可愛らしくて微笑ましいと感じるでしょう。しかし宇宙飛行士になるのは簡単なことではありません。
《MLMを操作できる人材になるのに必要なことはフォルスクラブで学べるか》
宇宙飛行士になるのは国のトップリーダーになりよりは易しいかもしれません。しかし、ストリートミュージシャンが自分のアルバムを出すことと同じほど難しいことです。英語は共通語ですから流暢に話せることは大前提です。話せるだけではなくメールを書いたり読んだりすることも求められています。もちろんそれだけでなく専門知識も求められます。強靭なメンタルも必要です。狭い飛行線の中では何が起こるかわからないからです。こうした専門的な知識はいまのところフォルスクラブで得ることはできません。
《MLMを操作する宇宙飛行士に求められている欠かせない能力とは何か》
MLMを操作できるためには数学や宇宙に関する膨大な知識が必要です。とはいえ学問は後から追加することができます。以前、宇宙飛行士の選抜において興味深いテスト方法がありました。希望者をちょっとした問題に遭遇させます。その時にどんな反応をするかで適正を評価します。一部の人は必死に問題回避に挑みました。別の人々は何もしないで、成り行きに任せます。さらにある人々はその中間程度の反応でした。結局、適任とみなされたのは中間の人々です。フォルスクラブではバランスの取れた人材育成に力を入れています。
《フォルスクラブでは順応性がある人材育成を行う》
宇宙ステーションではMLMの操作ができなければいけません。MLMの中での実験はもちろん、MLM自体を操作して、別の宇宙船にドッキングさせないといけません。そして想定外のことが起きた時にパニックになってはいけません。かといって何もしないで他人任せのするのも問題です。有用な人材となるのはバランスの取れた人だからです。フォルスクラブでは単に知識を詰め込むだけではありません。フォルスクラブではどんな状況にも順応して落ち着いて対処できる人材を育成します。これこそが本当の教育の目的だと言えます。人間にとって教育は非常に大事なことです。人には学習能力があるので、正しい知識を得ることは欠かせません。それは大人になってからでも継続して行うことが大事です。